フランスのラングドック地方のリムーといえば、ブランケット・ド・リムーというACヴァン・ムスー(スパークリング・ワイン)で有名な土地です。このリムーにおいて、10年前からフランス国内の有名ソムリエやシェフの関心を集め、ひいては世界中のワイン、レストラン業界から注目されるようになったワイン・オークションが開かれています。その名をTOQUES ET CLOCHERS(トック・エ・クロシェ)といいます。
もともと、このオークションはリムーの名門ワイナリー「シュール・ダルク」社が地元の歴史的建造物保存のために、自社で最もプレステージの高いワインを競売にかけたのが始まりです。オークションは毎年4月のはじめにリムーのロマネスク様式の教会の塔の中で行われ、その年、最もワインの仕上がりの良かった限定数の樽が競売にかけられます。落札された樽は教会内の貯蔵庫に保管されボトリングの際、「トック・エ・クロシェ」のロゴの入った特別ラベルを貼って出荷されます。
海外からも含め、毎年、数千人が訪れるようになったこの催しは、フランスのミシュラン・ガイドで三ツ星を獲得しているシェフたちもこぞって参加し、店のワイン・リストに加えるべくワインを物色しています。また、昨年初めてオークションは海を渡りカナダのモントリオールで開催され大好評でした。
この『トック・エ・クロシェ』のワインは2005年に名古屋で開催された万博でもル・グラン・ヴェフールの三ツ星シェフ、ギー・マルタン氏によって、フランス・パビリオンのレストランで採用されるなど、本当に話題がつきません。
ここでご紹介のスパークリングワインは、「シュール・ダルク」のシャンパンと同じ瓶内2次発酵方式で造られた※ACクレマン・ド・リムーで、オークションに出品されたワインです。
「シュール・ダルク」社は2000年に、ボルドーのメドック1級シャトー・ムートン・ロートシルトのオーナー、フィリピーヌ男爵夫人と合弁会社「バロナルク」社を設立し、スーパーVdPとも呼ぶべき素晴らしい赤ワイン「バロナルク」と「オクルスス」を「トック・エ・クロシェ」オークションに出品し話題を集めました。 ※2003年には両者の業務提携が終了し、バロナルク社はシャトー・ムートン・ロートシルトの単独所有となっています。 |